心電図 ECG
 
実験前準備:
 心膜、心筋細胞のエネルギー源(glucose 20%、乳酸15%、脂肪酸65%)、特殊心筋の存在部位と機能(心房と心室との間の興奮伝導は房室束でのみ行われる、房室伝導遅延)、
 
 
 
固有心筋の興奮伝導機構(機能的合胞体、速い内向き電流(INa)と緩徐内向き電流(ICa))、
歩調取り電位とその調節機構、心臓の弁の存在部位(線維性骨格)、右心室と左心室の差違(容積はほぼ同じ、筋層の厚さ:左心室>右心室)、心活動の自律神経調節(緩徐脱分極電位、その勾配)、心運動と副腎髄質との関連、心ベクトルを用いる必然性、心電図記録の第1誘導は単極誘導か、双極誘導か。

*心臓の電気的活動の記録(心電図をとる、規定速度25mm/sec)
問1:R-R間隔を計算して、msecの単位で示せ。そして心拍数を求めよ。
問2:PR間隔(心房筋の興奮開始から心室筋の興奮開始までの時間、0.12〜0.20 s:短縮→WPW、延長→房室ブロックI度や低K+)、RT間隔、TP間隔を測定し、msec野単位で示せ。運動によって最も短縮した間隔は何処か。その理由を示せ。(ただし、P,R,Tの頂点時をその時刻とする。)
問3:PT間隔とTP間隔が運動の前後でどのように変化したか。
問4:PS間隔では活動電位はどのような経路で伝導したか。
問5:RT間ではどのようなことが生じているか。
問6:運動前後でQRS間隔(心室筋が興奮し始めてから心室筋全体に伝導するまでの時間、0.10 s)はどれだけ変化したか。TP間に比べてどうか。→グラフ化(@R-Rと心拍数、ATPとRTとPR、BTPとPTとQRS)
問7:運動によって心拍数が増加したのはどのような機序によるか。
問8:運動によって一旦増加した心拍数が次第に回復するのは何故か。
問9:体位によって心電図波形は変化するのだろうか。→図示
 
Einthovenの三角形を作図して心臓の電気軸を求める。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
問1:ベクトルの方向は活動電位の進む方向とどのような関係があるか。その理由を述べよ。
問2:心ベクトルの大きさはどのようなものと関係しているか。
問3:平均心ベクトルの大きさ及び方向と心臓の胸郭内における位置はどのように関係するだろうか。
問4:平均心ベクトルの大きさが小さいことは何を意味するだろうか。
問5:平均心ベクトルの方向が異なることは何を意味するだろうか。
問6:電気軸の方向とその原因について臨床的報告を調べよ。

  較正矩形波のあやまりに注意、肥満、肺気腫、心膜液貯留などによる波形偏位
  左軸偏位:下壁梗塞、左脚前枝ブロック、WPW、心室頻拍、左室肥大
  右軸変位:右室肥大、WPW、前側壁MI、急性右心負荷(PEなど)、左脚後枝ブロック、右胸心
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

 
LGL症候群:洞結節の興奮が副伝導路を経由して短絡的に房室結節に伝えられるため、P波とQ波の間の遅延時間がほとんどなくなる疾患(PQ短絡)→上室性頻脈
 
WPW症候群:生来心房と心室の間に余分な伝導路(ケント束)があるために興奮の旋回(空回り)がおこって半数以上の患者で頻脈が起こる病気
 
 
・STセグメントの上昇・下降(参考サイト:http://medt00lz.s59.xrea.com/stecg/stecg.pdf

ST上昇:V1 - V4のST上昇←前壁から側壁の梗塞、V1 - V6のST上昇←前壁・中隔の梗塞

ST下降:V1 - V3のST低下←下壁の梗塞、後壁の梗塞、狭心症

 

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